相続税申告書の概要(4)~債務・葬儀費~
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大部分の方は、相続税申告書の作成は自分で作成せず、税理士に依頼しています。自分でやってできないことはないと思いますが、かなり時間と労力を要します。
ここでも、税理士に依頼することを前提に、相続税申告書がどう作成されるか説明します。税理士に依頼するのだから、知らなくてもいいという意見もありますが、申告書作成にあたり、依頼者が税理士に各種資料を提出します。どういう意味の資料なのか分かって提出する場合とそうでない場合では、信頼感に違いが出ます。
さて、相続税申告書は、色々な表を作成します。代表的な表を示すと次のようになります。
まず、第9表(生命保険金)、第10表(死亡退職金)を作成します。これは、生命保険会社や勤務先からもらう金額を元に計算します。明細書が発行されますので、保管しておきます。
次に、第13表(債務・・・借金、葬儀費)です。死亡した人に借金があれば、それを集計します。また、葬儀費用も集計します。
これらを元に、財産目録を作成(第11表)、税金を計算します。
この際、自宅については、小規模宅地の特例という節税効果の大きいものを適用することが多いですが、これはシロウトでは難しいです。専門家に相談しないとできないと思います。
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子供は、それぞれ97万5千円となったので、被相続人の死後10ヶ月以内に税金を納付する必要があります。
では、相続人Aは納付期限までに納付したが、相続人Bが納付しなかった場合、どうなるでしょうか?
税務署は相続税を支払わない相続人Bに督促状や督促の電話により納税を促します。それでもダメな場合は財産の差し押さえに動くでしょう。それでも回収のめどが立たなかった場合は、どうすると思いますか?
他の相続人Aに「相続税の連帯納付義務のお知らせ」が送られてきます。これに相続人Aが応じなければ、今度は督促状という形で、相続人Bの滞納している相続税額と延滞税を直ちに支払えと来ます。これが相続税の連帯納付義務です。
なんとも非情な制度です。
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相続税の総額を、財産をもらった人の課税価格に応じて割り振って、財産をもらった人ごとの税額を計算します。
今、配偶者が全遺産の4割、子供が3割づつ相続したとします。この比率で、相続税総額325万円を按分します。配偶者130万円、子供97万5千円づつになります。
しかし、この額が各人の相続税額になるわけではありません。この金額から各種控除(該当する場合だけ)を引くことができます。
(税額控除額)
相続税の計算をする場合、税額控除といって、税額を減少させることができる場合があります。今の場合では、配偶者控除を適用すると、配偶者の税額を大幅(税額は0)にすることができます。
これを適用すると、各相続人の相続税は次のようになります。
配偶者・・・0円
子供・・・それぞれ97万5千円
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①先に計算した各人の課税価格を合計して、課税価格の合計額を計算します。
ここでは、被相続人の財産は1億円だとします。
②課税価格の合計額から基礎控除額を差し引いて、課税される遺産の総額を計算します。
基礎控除額は、5,000万円+相続人の数で計算します。
今、相続人が妻、子1人とすると、基礎控除額は7,000万円となります。
課税される遺産の総額は次の式で計算されます。
(注)
1 法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとして計算する。
2 法定相続人のなかに養子がいる場合の法定相続人の数は、次のとおりとなります。
(1) 被相続人に実子がいる場合は、養子のうち1人までを法定相続人に含める。
(2) 被相続人に実子がいない場合は、養子のうち2人までを法定相続人に含める。
この結果、今の例では、1億円-7,000万円=3,000万円が、課税遺産総額になります。
③上記で計算した課税遺産総額を、各法定相続人が民法に定める法定相続分に従って取得したものとして、各法定相続人の取得金額を計算します。
④上記で計算した各法定相続人ごとの取得金額に税率を乗じて相続税の総額の基となる税額を算出します。
⑤上記で計算した各法定相続人ごとの算出税額を合計して相続税の総額を計算します。
③から⑤までを計算すると、結論だけ述べれば325万円になります。これは、課税遺産総額3,000万円に対する相続税総額です。
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まず、相続や遺贈及び相続時精算課税の適用を受ける贈与によって財産をもらった人ごとに、次の式で課税価格を計算します。
(相続資産)
被相続人(故人)が死亡時に持っていた財産です。これには、土地、家屋、株式、預貯金、現金、貴金属、自動車、電話、家財道具等が含まれます。
ただ、香典は喪主が受け取ったものと思われますので相続財産にならない上、社会的慣習であることから課税されません。
(みなし相続資産)
被相続人が死亡時持っていた財産ではないが、相続財産に準じるものなので、課税対象としているもの。例えば、退職金、生命保険などです。
(非課税資産)
相続資産だが、非課税となっているものをです。例えば、墓所、仏壇、相続資産から国・特定の公益法人への寄付額などです。
(債務・葬儀費用)
被相続人が負っていた債務・葬儀費用は相続資産から控除されます。
(前3年間に行った贈与)
相続税回避のために、生前贈与が行われることがありますが、これを許すと課税上不公平なので、死亡前3年間に行った贈与額は、相続財産へ加算します。
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まず、相続税がどのように計算されるのか、概要を述べます。
(各人の課税価格の計算)
まず、相続や遺贈及び相続時精算課税の適用を受ける贈与によって財産をもらった人ごとに、課税価格を計算します。
(相続税の総額の計算)
①上記で計算した各人の課税価格を合計して、課税価格の合計額を計算します。
②課税価格の合計額から基礎控除額を差し引いて、課税される遺産の総額を計算します。
③上記で計算した課税遺産総額を、各法定相続人が民法に定める法定相続分に従って取得したものとして、各法定相続人の取得金額を計算します。
④上記で計算した各法定相続人ごとの取得金額に税率を乗じて相続税の総額の基となる税額を算出します。
⑤上記で計算した各法定相続人ごとの算出税額を合計して相続税の総額を計算します。
(各人ごとの相続税額の計算)
相続税の総額を、財産をもらった人の課税価格に応じて割り振って、財産をもらった人ごとの税額を計算します。
(各人の納付総額の計算)
各相続人等の税額から各種の税額控除額を差し引いた残りの額が各人の納付税額になります。
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相続税申告の計算・申告書の作成は税理士にやって貰うことが一般的ですが、相続人としてもどう計算されるのか知っておく必要があります。相続人として一般的なことを知っていれば、税理士と話をしても、税理士が何をやっているのか分かるので、コミュニケーションが取りやすくなります。
税理士に任せたのはいいが、税理士が何を言っているのかよく分からない、節税策の意味が分からいということも聞きます。税理士としては、ごく一般的だと思っても、納税者からみると初めてなので、分からない。こういうケースがしばしばあります。
細かい細部までは分からなくてもいいのですが、何をやっているのか、ニュアンスだけ分かればいいと思います。
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登記にも一定の費用がかかります。
1. 登記事項証明書代 数千円
2. 戸籍、住民票、評価証明書代 数千円
3. 登録免許税 固定資産評価額の1,000分の4
例えば、固定資産税評価額が、土地7,600万円で、建物が3,200万円だとすると、合計で10,800万円となり、これに1,000分の4を乗じた432,000円が登録免許税となります。
4.司法書士に依頼した場合
司法書士に依頼した場合は、報酬として3~6万円ほどかかるようです。 ただし、相続人の数や、不動産の数や価値、また権利関係の複雑さに応じて加算されるのが普通です。
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登記に何が必要かは、依頼した司法書士が指示してくれますが、大まかな説明をしておきます。
まず、登記申請書が必要ですが、これは司法書士が用意します。
この他に、次のものが必要です。
( 登記原因証明情報)
相続があったことや相続人が誰であるかなどを証明する書面 のことをいいます。
・ 被相続人の戸籍謄本、改製原戸籍、 除籍
・ 相続人の現在の戸籍
・ 遺産分割協議書(印鑑証明書も添付します)
遺言書がある場合は遺言書
なお、遺産分割協議書や遺言書は、原則として返却されませんので、 返却を希望する場合は、それぞれコピーを1部添付して「原本還付」の手続きをする必要があります。
(住所証明情報)
相続人の住所を証するため、住民票を添付します。
(固定資産税評価証明書)
登録免許税を算出するために、固定資産税評価証明書を添付します。
(相続関係説明図)
相続関係説明図とは、被相続人の相続関係をまとめた一覧の図です。相続登記の申請において、相続関係説明図を提出すると、 戸籍、原戸籍、除籍謄本などを登記完了後に返却してもらえます。
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遺産分割協議書に各相続人の実印を押してもらいます。遺産相続協議書は複数通作成したり、複数の頁にまたがる物を作成するために、印を押すべきところに押印漏れが発生します。
押印のないものは無効になるので、押印漏れの無いように注意しましょう。
また、遺産分割協議書は2枚、3枚に及ぶので割印を押すことがありますが、この割印の押し忘れもないようにしましょう。
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相続人が多かったり、他家に嫁いでいた場合、うっかり相続人を除外してしまったり、行方不明の者を除外して、遺産分割協議書を書いてしまうことがあります。しかし、遺産分割協議全員で行わなかった場合、その遺産分割協議は無効になります。こういう場合、改めて遺産分割協議書を作成し直すことになりますので、注意が必要です。
他家に嫁いでいた場合は遠隔地だとしても、判子をもらったりするのはできますが、行方不明者はどうするのでしょうか? 実は、行方不明者については、家庭裁判所に「財産管理人」の選任を申し立て、この人に代理人になってもらい遺産分割協議を進めます。
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不動産に関しては、後日、登記をします。遺産分割協議書に不備があると、登記所で受け付けてもらえず、再度、遺産分割協議書の作り直しということもありえます。
このようなことが起こらないように、次の点に気をつけます。
◎建物の場合
(1)所在 (2)家屋番号 (3)種類
(4)構造 (5)床面積
◎土地の場合
(1)所在 (2)番地 (3)地目
(4)地積
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普通の人は、預金を複数持っています。そのため、預金一式と遺産分割協議書に記載しても、預金を特定することはできません。このような場合、遺産分割協議書は作り直しになります。というのも、このような遺産分割協議書では金融機関は取り扱ってくれず、預金の払い出しに応じない可能性が高いからです。
このようにならないために、次の5点はキッチリと記載しましょう。
(1)金融聞名
(2)支店名
(3)口座の種類
(4)口座番号あるいは証書番号
(5)最終残高(相続発生時の残高)
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